抜け毛の仕組みとは

髪の毛は絶えず抜けては生えるというシステムをくり返しています。

どんなに健康で長い髪でも、寿命があり、その寿命はおおよそ2〜6年程度だと言われています。

またこうして抜けていく髪の毛の数は、1日あたり100本にもなります。

100本というと多過ぎるような感じがしますが、通常はこれと同数の新しい髪の毛が、毎日生えてくるため、全体としての髪の量は変わりません。

一人の人間には平均して10万本もの毛が生えているのです。

こうして髪の毛は常に新しい髪の毛が次々と生えてくるわけですが、中にはこの髪の毛の生え変わるサイクルを乱す物質があります。

それはジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれる物質で、本来は胎児期の男の子に対して、外性器の発達を促す重要な男性ホルモンですが、このジヒドロテストステロンが、思春期を迎える頃から悪い作用を及ぼすようになってしまいます。

それはもう乳頭の働きを乱す作用です。

ジヒドロテストステロンは元々は男性ホルモンのテストステロンが5α-リダクターゼという酵素によって性質が変化したものです。

5α-リダクターゼには、2種類のタイプがあり、それぞれ異なった性質のジヒドロテストステロンを生成します。

これらのうち1つのジヒドロテストステロンが、前頭部と頭頂部に多く存在することになります。

そしてこのジヒドロテストステロンは毛乳頭細胞の中の男性ホルモンレセプターと結合することで、極端に毛髪の寿命が縮まってしまい、通常では5年はもつはずの髪の毛でも、わずか数ヶ月で抜け落ちるようになってしまいます。

ジヒドロテストステロンが男性ホルモンのレセプターと結合する際には、特別なタンパク質を作ることが分っています。

それはTGF-β1と呼ばれるタンパク質です。

このタンパク質が毛根細胞にアポトーシス(細胞死)を起こさせ、抜け毛のしくみとなっています。